「営業辞めたいです。」そう泣いた彼女が居場所を見つけた理由。

「営業、辞めたいんです。

人前で話すの、苦手だし、コミュ障なんで・・・」

 

大学を卒業して、新卒で営業職に就いた彼女は、

研修を終えて支店という現場に立って数か月で、そう言いました。

 

たしかに、ハキハキと話す様子はないし、同僚の男性営業社員と楽しそうに話す様子もあまり見られない。

少しふわふわとした雰囲気で、

外交的というよりは、だいぶ人見知りな、引っ込み思案なタイプかな。

声も小さいし、話していても、目線が合うようになるまで時間がかかる子で。

営業先でお客さんに圧倒されないかな?と、ちょっと心配になるようなところもありました。

 

でも、そんな彼女も、

今の時代では事務職の採用数は限られており、

ごく普通な話ではありますが、会社の利益を出したり、お客様と直接つながるフロントラインである営業職の方が採用枠も多かったため

営業を受けたとのこと。

「特に入社したい理由もなく、とりあえず受けてみたら、ここしか採用されなかった。」と、ぼやいていました。

 

そんな彼女の物語です。

営業するのが怖い。営業が嫌いだ。

研修センターで、営業のノウハウを0から教わって現場に立つも、

「よし、バリバリ営業するぞー!」というやる気はあまりなく。

「とりあえず怒られない程度には」「とりあえず一人暮らしが続けられる程度には」

「別に数字で競ったり、優秀って言われなくてもいい。」

そんな意気込みで、営業活動をスタートした彼女だったけど、

朝、事務室を出ていって、夕方帰ってくると、暗い気持ちで席に着くことが多かった。

 

ある日、私が外部の研修で再び彼女に会った時、最近の様子を聴くと、

いつにも増して暗い様子でこう言った。

「営業で行った先のお客さんに、提案ができません。

断られるのが怖くて、商品を勧めるのが怖いです。世間話をするのがやっとって感じで・・・」

そう言って、最初の研修センターを出た時よりもさらに「辞めたいオーラ」をプンプン出していた。

「でも、数字ないと部長にグチグチみんなの前で言われるし、売れない人の研修行かされるし、怒られるし、怖いし。

正直あと1年頑張れる気がしないんです。」

と、うつむきながら言った彼女は、本気で辞めたそうに見えた。

 

次の日、彼女からメールが届いた。

「お客さんの家に30分もいれません。

手続き終わった後、そこから何喋っていいのか分からなくって、

今日お客さんに「終わったなら、もういい?帰ってもらえる?」って直接的に言われて、

逃げるみたいな感じで出てきました。辛くなってきました。」

 

「これは本当に辞めるな」と思った私は、彼女の様子に気を配るようになった。

 

しばらく彼女の様子を注意して見ていると、その彼女も楽しそうに仕事をしている時もあることが分かった。

それは、誰か他の先輩社員と同行している時だった。

しかも話を聞くと、

「また一緒に回ってよ」と言われる事が多いんだとか。

 

気になって彼女にまた話を聞く。

「他の人と一緒に回ってる時、どう?」

すると彼女は、

「一人で周るより全然いいです。同行はすごい楽しいなって思いますし、

先輩たちに、「ありがとう」とか「ここのお客さん一緒に行こうよ」って言われるの、嬉しいです。」

と、少し恥ずかしそうに、少し笑って答えてくれた。

 

さらによくよく話を聞くと、

彼女は同行する先輩社員が営業している横で、

「もっとこうしたら先輩がやりやすいかな」「先にこれ出しといた方がいいかな」「先輩どうして欲しいのかな」と、考えてやっているとのこと。

「それで先輩が「やりやすい」と言ってくれるのが嬉しいんです。」と言いました。

 

「それだよ!」

と、私は思わず指を刺しながら叫んでしまった。

 

「その、【相手がどうして欲しいのか考える】、それが営業だよ。

それを対お客さんで、お客さんが何で困ってるのか、自分にd系ることはないか、数字にならないことで全然いいから、一人で回る時はちょっとだけ意識してやってみてごらん。」

彼女はそう言われたものの、「腑に落ちてはない。」と言いたげな顔のまま、現場に戻っていった。

とりあえず楽しい、そこから・・・

数日後、彼女からメールが届いた。

「数字は出てないけど、最近楽しいかもしれないです。

売ろうと思わなくなったからか、気が楽になりました。

お孫さんがいるお家なら、後日キャンペーンのぬいぐるみ持って行ったりとか、

お子さんが受験生の家では、私の時のこと話して相談に乗ったりとか、

数字につながることではないんですが・・・

 

でも、お客さんの家に行くのは嫌じゃないです。

また連絡します^^」

 

そうメールを送ってくれた彼女はその後、

気持ちが楽になった状態で、行った先のお客さんがどうして欲しいのか、何に関心があって、何に困ってるのかを

考えながら、自分の持ってるサービスで何か手伝えそうなことはあるか考えることができるようになって、

会社の商品の勉強をし出したり、先輩との同行も、そういう目線で隣で話を聴くようになった。

営業というか、お客さんの話を聴きに行ってる感覚だったと、彼女は言った。

 

そうして数週間後、彼女は、一人で営業している先で、初めて契約が1本取れた。

先輩や上司に一緒に喜んでもらえて、お祝いで飲みに行ったらしい。

すっかり溶け込んでいて、そっちの方がビックリした。

だいぶ可愛がられるようになったみたい。

 

そこからみるみる営業先で契約が取れるようになっていき、

一人で営業活動ができるようになってしまい、1営業マンとして、期待もされるようになった。

先輩上司たちから「一緒に回りたいのに残念だ」と惜しまれるほどに。笑

 

研修先で久々に彼女に会った先輩社員は、

面白半分で彼女に聞いた。

「どう?今も辞めたい?笑」

彼女は、「いえ、全然。笑」と、以前よりもキラキラした目で、そう言った。

ここで問題。

さて、彼女は契約を取れる営業マンになりましたが、

営業先で、彼女はセールスをしたのでしょうか?

 

いえ。していません。

 

彼女は、「目の前の人が何に困ってるかを自分の頭で考え、そのために動く」というのを、

ごく自然に、先輩営業マンと同行している間から、やっていたんですね。

営業やセールスと聞くと、「売る」というイメージがあるかもしれないですが、別に売り込みしなくていいんです。

まずは目の前の人が何に困ってるか、どうして欲しいのか。

どうなりたいと思ってるのか。を、細かく拾い上げてあげることから。

 

相手のことを全力で考えて、自分が提供すべきものを考えて提供する。

これが身に付けば、サポートとしての仕事でも、営業でも、事務でもなんでもうまくいきます。

 

私は、彼女がなんで結果が出るようになったかという一番の理由は、

トークスキルやクロージングの仕方など、小手先のテクニックではなく、

「仕事って、誰かの悩みを解決してあげること」という本質を学んだからだと考えています。

 

小手先、枝葉のテクニック的なところは、あとからいくらでも学べますが、

ベースができていないままそれを仕入れても、

iPhone本体が無いのに、カバーだのフィルムだのパーツだけ集めて何にもならない。みたいな状態で

そのテクニックも活かされない状態になってしまいます。

人生では、いかに早く的な軸(センターピン)をとらえるかが、何においても重要です。

ダイエットでも、受験でも、恋愛でもスポーツでも、ここは共通だと思います。

 

 

そして、この話には続きがあります。

ここに出てきた研修所で会う先輩は、私のことなんですが、

私はこの後、この会社を退職し、副業からスタートしたビジネス1本に絞って、現在は個人で仕事をしています。

 

何が言いたいかというと、

【相手のことを全力で考えて、自分が提供すべきものを考えて提供する】というのができれば、

別に会社でやとわれて働かなくても、個人で仕事をすることすら可能になるということです。

 

私も副業当時は、営業が好きだったのもあって、会社員の仕事を辞めるつもりは毛頭なく、

ずっとダブルワークでやっていくつもりでした。

ビジネスの方はある程度自動化できるので、資産として持っておく予定でした。

しかし、ビジネスが楽しくなって、

「ここでやっていきたい」という本音に気が付いたので、

独立することにしました。

 

営業のスキルや、

【相手のことを全力で考えて、自分が提供すべきものを考えて提供する】思考、行動が身についていれば、

会社員だろうが個人だろうが、

自分で働き方を選ぶ事もできます。

もしあなたが会社員なら、

会社という環境(ブランド、資本など)を思う存分使って自分の価値を高めて、

動きたい時に「自分で選べる」ようにしておくことをおすすめします。

 

追伸*

ちなみに、この「売り込まなくていい」から何もしなくてもいいわけではなく、

じゃあ売り込まなくても売れるようにするには、何が必要か?ということを考えた時に、

一瞬で答えられるくらい、知識が身についていて、自分の中で理論ができているかが重要だと思っています。

 

聞いたら分かるのと、自分の言葉で説明できる且つ、体現できるは全然違うものだなと、

最近自分のビジネスの経験と、人の話を聞いていて思いました。

 

そういうの考えずに、毎日作業作業作業作業・・・・で、いくらSNSの更新やブログや動画コンテンツを量産していても、

お客さんに何も与えなかったら意味ないなって思っているので、

勉強したり、調べものしたり、本読んだり、人に会って価値観広げたり頭使ったり、面白い体験できるチャンスを探したり、

そういうのを重要視しています。

 

最後営業の話じゃなくなってるように思うかもしれないですが、

これは営業も一緒で、

ただ当たって砕けろを繰り返す人と、武器を研いでから戦場に向かう人では、

生き残るのどっちか明白ですよね。というお話です。

とにもかくにも、彼女に居場所ができて良かったし、私も会社で営業経験があったからこそ、

今があるので良かったです。

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私は大手金融機関の営業職を6年経験しました。

 

最初はやればやるほどお金がもらえるので

いい仕事と思っていましたが、

お給料は多くても、

  • 土日も休日出勤は当たり前
  • プライベートほぼなし
  • バイクで夏も冬も外回り
  • 数字に追われ続ける精神的疲労

これが一生続くと思うと

「できない。」

この一択でした。

 

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